留学を考えていたのにコロナ禍が始まってしまい、予定が狂ってしまったという人は多いのではないでしょうか。
実は私もコロナ禍の影響で大学院入学を半年遅らせました。
オーストラリアの大学院は年に2回入学する機会があり、3月と8月の2つの月から選ぶことができます。
元々は2020年8月から大学院の授業をスタートさせる予定でしたが、コロナ患者の診療で人手が足りないだろうと判断して半年間病院での業務を行ってから2021年3月に大学院に入学しました。
本当はコロナ禍がおさまってからと考えていましたが、IELTS(英語技能試験)の点数が有効な期間が決まっていた事と、間隔があいてしまうと自分のモチベーションが下がったり、何より英語力が低下してしまうのではないかと心配になったので、最終的に入学する事に決めました。
多くの人はコロナ禍がおさまるまで留学を延期している事と思いますが、本当にそれは正しい判断なんでしょうか?
今回はそんな疑問について考えてみたいと思います。
結論から言うと、留学は控える必要はないと思います。
ただし、ワクチンを摂取していない状態でアメリカやイギリスに行くとコロナに感染した時に大変だと思うので、ワクチンを打つまではzoomでの留学をここではお勧めします。
私自身は、コロナ禍の影響でオーストラリアに行けず、3ヶ月経過した現在もzoomで全ての授業を受けています。
前回の記事にも書いたように、現地に行って英語だけの環境に身を置いたり、現地の友達と知り合ったりする事は現在もできていませんが、私は留学をこれ以上延期しなくてよかったと感じています。
理由は3つです。
1:やる気、2:英語を使用する環境が必要だと早く気づけた、3:zoom留学の方が楽な事があるという事です。
やる気
先ほども言ったように、私は大学院に入学する前にすでに半年間入学を延期していました。
その間英語の力が半年分上がったかと言われると、思ったほどは上がらなかったなというのが正直な感想です。
半年間英語付にできていれば変わったかもしれませんが、延期した半年の間はそれまで通り仕事を続けていたので、忙しくて英語漬けにできるほどの勉強時間は取れませんでした。
そして延期したことで留学のやる気が萎えてしまい、オンライン英会話の授業を受ける頻度も少なかったように感じます。
英語の読み物はしていましたが、それでもやはり仕事は日本語で行っていたので、今から考えると、英語を使用していた時間は平均すると1日トータルで1時間〜1時間半程度だったのではないかと思います。
やはりやる気で満ち溢れている時に留学に踏み出す方が、結果もついてくるのではないかと感じました。
英語を使用する環境が必要だと早く気づけた
大学院入学前は、オンライン英会話レッスンを定期的に受けており、レッスンでは英語で困ることがないレベルまで英語に慣れていました。
大学院入学後も、留学生向けの英語授業を1ヶ月間他の留学生とzoomで受けましたが、その時にも大きな問題は感じませんでした。
むしろ自分より英語が苦手な留学生にアドバイスをしたり、聞き取れていない部分を説明してあげたりしていました。
ほとんどの英語は聞き取れていたので、オンラインレッスンだけでも十分英語が話せるようになったから留学なんて必要なかったかもしれないとすら感じていました。
しかし、実際の授業が始まってみるとほとんど英語が聞き取れず、スライドを読むだけで精一杯の状態になっていました。
ノンネイティブ相手の語学コースでは全く問題ないレベルだったとしても、ネイティブ向けの通常授業では全く歯が立ちませんでした。
やはり普段から英語を日常的に話している人達から比べれば、ノンネイティブ相手のレッスンはかなり低いレベルで行っているという事がわかりました。
英会話レッスンの先生や語学コースの先生は留学生用にゆっくり話してくれますし、スラングも使わないようにしてくれていますが、それは通常の英語とは全く異なったものでした。
もしzoom留学をしていなければ、自分の英語レベルがかなり低い事に気づけず、オンラインレッスンでネイティブの先生と話して満足したままで終わっていたのではないかと思います。
そしてもし留学をさらに延期していたら、その分だけ英語力も低下していたのではないかと思います。
英語を日常的に使用する事がいかに大事で、そしていかに大変かという事に早く気づけた分、コロナ禍でもzoom留学をして本当によかったと思います。
zoom留学の方が楽な事がある
zoom留学では現地で授業を受けられませんし、現地の友達もできづらいですが、zoomならではの利点も多くある事に気がつきました。
一つは途中退室や、授業中に他の作業を並行して行う事にそれほど抵抗を感じないという事です。
授業を途中で抜けるなんてあまりイメージした事がないかもしれませんが、私はすでに知っている内容の授業だったり、教え方が悪くて授業を受けていても全く意味がないと感じるものは遠慮なく途中退室して別の勉強に時間を使うようにしていました。
特に私がとっていた医療政策学の授業は、説明の仕方が分かりにくく、一緒に受けていたネイティブのクラスメイトも全く理解できておらず困っていました。
私ははじめ自分の英語力が低いせいと考えて、なんとか理解しようと頑張っていましたが、ネイティブのクラスメイトも理解できないとわかって教え方が悪いのだと判断して授業をいくつかスキップしました。
その代わり、ダウンロードしたスライドをしっかりとみて、推薦図書の教科書や論文をしっかりと読み込む時間に当てることにしました。
後から考えると、もっと早くからこの方法をとっていればもっと理解を深めることもできたのではないかと思います。
もちろん真面目に授業を受けることが大事なのは理解しているので、積極的にお勧めするわけではありませんが、何をするにも時間が何倍もかかる留学生にとって時間を有効利用する事はとても大切な事なので、一つの手段としてアリだと私は考えています。
次に、zoom授業は全て録画してダウンロード可能、もしくはオンラインで視聴可能な状態になっているので、理解しづらい部分で巻き戻して見返したり、必要な部分まで飛ばして視聴することが可能です。
実際の教室で行う授業では、録画されてネット上にアップロードされる事はまずないと思うのでzoom授業の利点としてこの点はかなり大きいのではないでしょうか。
最後の利点として、環境変化が緩やかという事をあげたいと思います。
大学院の授業を受け始めて、ほとんど英語が聞き取れず、教科書を読むのにも何倍もの時間がかかり、締め切りギリギリまでかかってようやく課題を提出したりするような生活になりました。
入学前に予想していた何倍も大変だと感じていましたし、勉強も時間ばかりかかって理解するのに苦労し、かなりの精神的負担がかかっていました。
お笑い芸人のなかやまきんに君もアメリカ留学中に大学に入学し、教科書を1ページ読むのに1時間かかり、毎日夜中の3時まで勉強していたとテレビで話しており、実際その通りだなと感じました。(Youtube: しくじり先生)
そんな辛い状況の時に、完全に異国の環境に放り込まれて、友達もいない状態となっていたらもっと強いストレスがかかっていたのではないかと思います。
タレントのウエンツ瑛士さんはイギリス留学中実際にそのような状態となり、うつ状態に陥いっていたという事を帰国後にテレビで語っています。(マイナビニュース)
しかし、zoom留学であれば生活環境は日本なので、住み慣れた環境で勉強以外の余分なストレスにさらされる事はありませんし、慣れた環境でストレス発散で遊ぶ事もできてちょうど良いバランスになるのではないかと個人的には感じています。
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