こんにちは、総合医です。
今回は記憶力向上に関するお勧めの洋書をご紹介しようと思います。
今回の本はこちらの本です。
タイトルは「Moon walking with Einstein」です。
そして翻訳版がこちらになります。
世の中には記憶術というものがあり、特別な記憶力を持っていない普通の人でも、この記憶術のトレーニングを受ける事で、常人の何倍もの量を短時間で記憶する事ができるようになると言われています。
著者のジョシュアさんは元々はフリーのジャーナリストで、自分の記憶力の低さに困っていたために記憶術に興味を持ち、その後たった1年間の訓練で全米記憶力大会で優勝した経験をお持ちの方です。
記憶術を習得した人がいったいどれほどすごいのかというと、たったの1、2分でトランプのカードの図柄と数字の順番を全て記憶してしまったり、円周率を千桁以上暗記したりする事ができるようになります。
そんな事は普通の人にはとても無理だと思う人がほとんどでしょうが、私も記憶力を良くするためにこの本を手に取った時は同じ感想でした。
しかし、実際に本書の中で紹介されている記憶術を学び、実践してみる事で、記憶力の大幅な改善が認められ、上記のエピソードが眉唾ではない事を確信しました。
この方法を使えば、これまでとは比べ物にならないレベルの多くのものを記憶する事が可能になるでしょう。
しかし、記憶力チャンピオンと同程度の記憶力を得るには、多くのトレーニングが必要になるので、そこまで打ち込める人は私を含め多くないでしょう。
ただ、記憶術の方法を知るだけでも、普段の生活に生かし、自身の記憶力を高めて仕事や勉強に活かす事は可能ですので、全く無駄になるということはありません。
そのため、記憶力を良くしたいと考えている人にとって、本書はかなりお勧めの本になっています。
本の内容は、著者の経験談をまとめたもので、体裁としては自伝になっています。
記憶術を教わってどのようなトレーニングを行ったのか、どのくらいで記憶力の改善を自覚できるようになったのか、伸び悩んだ時期にどのようにそこから抜け出したのかなどが細かく書かれています。
他にも記憶術の歴史についても詳細に調べて本書の中で紹介されています。
例えば、文字ができる以前の世界では口伝で人々は知識を共有しており、その時代には記憶術は現代よりももっと一般的なもので、多くの人が活用していたものだったが、紙や文字の発明により知識を記録しておける状態になってから記憶術が一気に廃れていったことなどが説明されています。
記憶術に関しての記述に並んで、私が最も面白いと感じた部分が、伸び悩みのプラトーに達した状態から抜け出す方法についてでした。
記憶術に限らず、新しいことを学んでいる時にはこのプラトーに遅かれ早かれ達してしまうのが一般的でしょう。
多くの人はこのプラトーの段階で成長がとまってしまいますが、プロフェッショナルになる人はこのプラトーを打ち破っていく必要があります。
もちろん「練習を継続する」というのが一番の方法ではありますが、それだけではプラトーを打ち破ってプロフェッショナルのレベルに達っせる人は少ないでしょう。
何年もゴルフをプレイしているアマチュアの人は世の中に多くいますが、ある程度のレベルから上達が止まり、プロのレベルに達しないというのは良くある話です。
この何十年もゴルフをやっているアマチュアの人達と、10代や20代の初めの頃にプロになって活躍する人達の間では何がそれほど違うのでしょうか?
本書の中では、そのプラトーを打ち破る具体的な方法が書かれているので、その点も気になる人はぜひ本書を手に取って確認してみてください。
コメント