リーディングのトレーニング方法についていくつかお話ししてきましたが、今回はさらに上級編の方法をご紹介します。
スマホ・タブレットの言語設定を英語に変換
前回Googleの検索結果を英語のサイト優先で表示させる方法をご紹介しました。
今回はそもそも全ての電子機器の言語設定を英語に変換してしまおうというお話です。
Googleの検索結果を変えるだけでも英語に触れる時間を劇的に増やすことが可能ですが、自分がいつも使用しているスマホやタブレットの言語を英語に設定してしまえばさらに英語が身近なものになり、英語に触れていられる時間が大幅に増えます。
ここまでできれば日常生活の一部を英語に置き換えたことになるので、英語を勉強していない人と大きな差をつけることができると思います。
しかし、スマホの言語設定を英語に変換すると最初はわからない単語が多く、普段通りに操作することもままならなくなってしまいかなりのストレスがのしかかってきます。
スマホの設定画面などは特にわからない単語が多く、ちょっとした設定の変更でも何回も辞書で調べなくてはならずものすごいストレスです。
そして仕事で使用している方の場合、英語にしたせいで誤操作をしてしまい、不正確な情報伝達をしてしまったり、プライベートの情報が流れてしまったりというリスクがあるので、少し用心する必要があります。
基本的には日本語設定の時と同じ操作だけしていれば大きな問題が起こることはありませんが、何かお知らせのポップアップ画面が開いた時は、よくわからずにボタンを押さない方が賢明です。
少し面倒ですが、お知らせに書かれている内容、操作方法をきちんと理解できるまでGoogle翻訳や辞書アプリを利用して意味を調べた方が良いです。
この何度も調べる作業は大きな負担ですが、これこそが英語が自分の体に染み込んでいる瞬間なので、自分は今大きく成長していると考えてひたすら耐えましょう。
ちなみに英語留学を目標に英語学習を行なっている人にとっては、この言語設定の変更は必須だと思います。
設定画面などの単語が難しく感じるのは、日本の英語試験にほとんど出てこないような日常の英語だからです。
TOEICや英検、大学入試試験などで出される英語の試験の多くは硬い文章や、ビジネス英語だけで構成されています。
もちろんその方が読解力などの試験として優れているので、それを否定するつもりは毛頭ありません。
しかし、そのせいでネイティブが日常的に普通に使用している英単語に触れる機会が圧倒的に少なくなってしまうのです。
その証拠がスマホの操作画面で表示される英語ということになります。
日本語に置き換えて考えてみるとわかりやすいと思います。
スマホに表示されている単語は子供でも理解できるものばかりです。
英語圏で生活している人達からしたら基本にも入らないレベルだと思います。
なので、英語圏への留学を考えているのであれば、ネイティブが無意識に理解している英単語になれるためにも、英語設定に変更することは必要です。
洋書を読む
英語のリーディングを鍛える上で皆が一度は考える方法ではないでしょうか。
英語で本を読めたら英語も身につくし、本の内容も身につくしで最高ですよね。
文学が好きな人は本の内容を楽しみながら英語も勉強できて一石二鳥だと考えたことがあると思います。
しかし、多くの英語学習者はこの方法をとっていないことでしょう。
その一番の理由はなんといっても洋書のレベルが高すぎることです。
先ほども言った通り、ネイティブスピーカー達は日常会話の英語を完璧に操っていますが、我々が学校で勉強したり問題集で勉強した英語は全て試験のための英語なのです。
硬い文章で、日常会話であまり使用されていない英単語をふんだんに含んでいて、砕けた表現など皆無ということがほとんどです。
それに比べて洋書で使用されているのは、日常会話で使用されている英単語やスラング(俗語)なども含んでいるので、ネイティブからしたら慣れた英語でも、我々日本人からしたら初めて遭遇する表現ばかりになってしまうのです。
そのため、硬い文章の本、もしくは教育系の内容(Wikipediaはここに含みます)であればお勧めしますが、これらは内容があまり面白くないことが多いので長続きさせるのは困難でしょう。
しかし、洋書を読むことで多くの英語に触れ、リーディングの力を伸ばせることは確かなので、挑戦してみたいかたや、留学を目指して英語を勉強している方には以、なるべく挫折しないような方法をご紹介します。
その方法がキンドルアプリです。
皆さんはキンドルをご存知ですか?
アマゾンが販売している電子書籍を読むためのタブレットで、紙の本とほとんど同じように画面に表示してくれるので目が疲れにくいという特徴を持っています。
そしてこのキンドルは読書に特化して他の機能を省いているので、タブレットにしてはかなり安く、重量もかなり軽く読書に最適なタブレットです。
基本的には読書は紙の本の方が記憶に残りやすいですし、読んでいる感覚も残りますが、英語学習に関してはキンドル、又はキンドルアプリに限ります。
私がキンドルをここまでお勧めする理由は電子辞書が搭載されているからです。
わからない単語が出てきたときにその単語を長押しするとその単語の意味で辞書が開かれます。
この手軽さがあれば洋書の読書でも負担を軽減してくれます。
英語学習が飽きてしまう原因はやはり意味がわからない単語を何度も辞書で検索する手間が集中力を途切れさせるのだと思います。
この手間が最小限で済むメリットは計り知れません。
ただ、キンドルのこの辞書機能を持ってしても、熟語や慣用句の意味までは出てこないので意味がわからない文章やフレーズが出てきてしまうのは覚悟する必要があります。
私が洋書で読んだ本の中で比較的読みやすく、内容が面白かった物をいくつかご紹介します。
The Third Door
1つ目は『The Third Dodd』です。
こちらの本は、元々何の才能もなく社会に埋もれていた大学生だった筆者が、たくさんの成功者たちの成功の秘密を本人に直接インタビューしに行った実話の話です。
最終的な目標をビルゲイツに直接インタビューすることと定め、なるべく有名な人と知り合っていくことで目標達成の確率を少しずつ上げていったサクセスストーリーです。
本の中で紹介されている主人公の作者は、誰が読んでもだらしのない唯の若者の一人で、成功者に直接成功の秘密を聞きにいこうというアイディアもまるで子供が考えたようなものです。
しかし、彼の中にあった誰にも負けない『行動力』がこのこの目標を成功に導いたのです。
物語は軽快に描かれていて、楽しんで読めます。
そしてこの物語は読んで楽しいだけでなく、一般人でも仕事や趣味で大成功を収める事につながる重要なエッセンスを教えてくれます。
それは、99%の凡人が表玄関で何時間も列をなして待っている時に裏口から直接本丸に乗り込んでしまうという裏技のようなことです。
この裏口の大切さ、そしてどのようにこの裏口の扉を見つけたら良いのかがこの本には書かれています。
大成功への裏口の扉(The Third Door)をあなたも見つけてみませんか?
The 5 Love Languages: The Secret to Love That Lasts
次にご紹介する本は『The 5 Love Languages: The secret to Love That Lasts』です。
邦題は『愛を伝える5つの方法』です。
こちらは少し対象年齢が上がり、既婚者の方やすでに同棲しているカップルや婚約者の方に向けて書かれた本です。
結婚して一緒に住んでいると、男女の物の考え方のすれ違いで多くのカップルがうまくいかなくなってしまいます。
しかしこの本の筆者はそのすれ違いが起こる原因を見つけ、カップルがうまくいくための方法を書いています。
筆者によれば、人が「自分は愛されている」と感じるのは5種類のタイミングがあるようです。
その5つとは1:肯定してもらえた時、2:自分に完全に注目して過ごしてもらえた時、3:贈り物をもらった時、4:サービスを受けた時、5:ボディタッチを受けた時です。
5つともやってもらえば愛されていると感じることはできそうですが、人によってどの行為で最も愛されていると感じるかは違ってくるようです。
例えば、自分に注意をむけてもらうことで愛されていると感じる女性にいくら贈り物を贈ってもあまり喜んでもらえませんが、自宅で相手が話している時にスマホの電源を切り、視線を向け、適切な相槌を打ちながら話を聞くだけで何倍も喜んでもらえることがあります。
つまり、相手が愛されていると感じる方法を把握し、それに沿って行動すればお互いに愛情を長続きさせることができるということです。
本自体は少し難易度が高めな印象ですが、文法はそれほど難しくないので、TOEIC500点前後の方でも単語の意味を調べながら読めば大体の内容は掴めるのではないかと思います。
海外のサイトを利用するーreddit
最後に御紹介するのは海外の面白サイトです。
こちらはスラングなど入ってくるので、理解するのが少し難しいかもしれませんが、英語ネイティブの方達が普段メールなどで使っている生の英語に触れることができるのでおすすめです。
私のおすすめサイトとしてredditのMadeMeSmileを御紹介します。
redditとは、英語圏で最も人気のある匿名掲示板の名前です。
日本では以前『2ちゃんねる』、現在の『5ちゃんねる』が有名で、英語圏にはその系列の『4chan』という掲示板も存在します。
『4chan』は2ちゃんねる創設者のひろゆきさんが管理人を勤めていることでも有名です。
4chanももちろん英語学習におすすめですが、私にとっては『reddit』の方が理解しやすく、結局はそちらが長続きしているという状態です。
MadeMeSmileは思わず笑ってしまうような画像や、読んだ人を笑顔にしてくれる心温まる画像やストーリーを書いて楽しむスレッドで、画像がついていることで英語が多少わからなくても画像が意味を補ってくれる素敵な環境になっています。
暇つぶしにTikTokやTwitterを見る習慣をMadeMeSmileを見る習慣に変えるだけで、英語に触れる時間を何倍にも増やすことができ、いつの間にかスラスラ英語が読めるようになってくるでしょう。
以上が私がお勧めする英語のリーディングの学習の方法です。
皆さんの英語学習に少しでもお役に立てれば幸いです。
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