海外大学院に留学して良かった事・後悔した事

留学

前回の記事 (海外大学留学して驚いた事3選)では留学した時に気づいた事を書かせてもらいましたが、今回は留学して良かったな、又は留学して困ったなと思った事を書いてみたいと思います。

海外では人種や文化が異なるので、これまで自分が当たり前だと思っていた事が海外では通用しなかったり、逆に日本で当たり前にやっていた事が当たり前でなかったりといろんな点でカルチャーショックを受けることがあります。

私自身はまだシドニーに住んでいないので、zoomで授業を受けた範囲内ですが、それでも日本との多くの違いを実感しています。

それではまずは留学して良かった点からご紹介します。

良かった点

オーストラリア人の中で日本人気が高い

ある授業の中で教授が休憩時間を設けて雑談したことがありました。

10分程度の雑談の中で、「コロナが終わったらまずどの国に行きたいか?」というテーマになりました。

一人一国でアンケートをとってみると、なんと日本がダントツで1位だったのです。

世界にこんなにも多くの国があるのにまさか日本が1番になるとは思ってもみませんでした。

オーストラリア人の間では、どうやら日本は独特な文化を持っていて、いつかは行ってみたい面白そうな国というイメージが広がっているようです。

それに加えてオーストラリア人が日本に興味を持っている大きな理由の一つとして、日本語の勉強をしているオーストラリア人が多いということもあるようです。

我々非英語圏の人達からすると学校の科目に英語があり、受験科目に英語が含まれている事が当たり前になっていますが、逆に英語圏の学生は英語以外の外国語勉強しているのです。

早ければ小学校から外国語の授業があり、学校によっては多くの外国語から選択可能となっているようです。

選択可能な外国語の例として、中国語、インドネシア語、ベトナム語、アラビア語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、ラテン語などがあり、日本語も数ある外国語の中に含まれているようです。

そして驚きなのが、日本語を選ぶ学生がかなりの数いるということです。

英語圏の人達からすると、同じラテン語起源のヨーロッパの言語の方が習得しやすそうですが、多くの白人がヨーロッパからの移民であることから、むしろオーストラリアから近いアジアの言語に興味を持つようです。

そして、数あるアジア圏内の言語の中でも日本語はかなり人気だそうです。

オーストラリア人の中で日本に興味を持っている人がそんなに多いとは全く知らなかったので、留学してみてかなり驚かされました。

日本人がオーストラリア留学と親和性が高いのは、どうやらただ地理的に近いというだけではなさそうです。

ディスカッション、ライティングの技術

そして2つ目に留学して良かったと感じた点は、ディスカッションやライティングの教育がしっかりとしている事です。

日本で国立大学の医学部を卒業しているので、理系としてはしっかりとした教育を受けていたつもりでしたが、オーストラリアの大学院に進学して、日本の教育がディスカッションとライティングにほとんど比重を置いていないことに気がつきました。

日本の学校では、意見の異なる人達でグループを作ってディスカッションをさせたり、授業中に意見を言い合って相手を納得させる方法など教わったことはありませんでした。

私が大学院にいるせいかもしれませんが、オーストラリアでは、授業中にディスカッションをさせるために時間をさくことが多く、多い時は授業の半分程度ディスカッションに充てていた事もありました。

これは予習課題を出されて、授業の前に全ての学生が基本的な知識を全て理解した上で授業を行なっているからできることなので、高校までは授業中にこれほどディスカッションを求められることはないかもしれませんが、少なくともオーストラリア人学生はディスカッションにものすごく慣れている印象がありました。

ライティングに関しても、日本では小学校の時の読書感想文、中学・高校での現代文の試験で数行書く程度で、正しい文章の書き方などしっかりと教わった記憶は僕はあまりありません。

中学時代に日本語の文法は多少教わったかもしれませんが、論理的に文章を書くための文章の流れや、言い回し、文章を短く客観的に書く方法などはしっかり時間をとって教わるという事はありませんでした。(学校によっても違うと思いますが)

オーストラリアの大学院では、どのような言い回しをすれば客観的で、論理的に文章を書き進められるのかを学習するプログラムを用意されていたり、課題の多くが3,000単語程度のエッセイだったりします。

エッセイと聞くと日本人にはあまり馴染みがありませんが、「あなたの考えと、なぜそう考えたのかの根拠を示しなさい」という記述式の問題だと考えてもらえればわかりやすいと思います。

3,000単語と聞くとそれほど多くないように感じるかもしれませんが、気をつけてもらいたいのは「単語数」というところです。

日本語は字数で文章の長さを測りますが、英語は単語の数で文章の長さを測ります。

そのため、英語で3,000単語というと、日本語に換算すると大体6〜7倍の20,000字くらいの文章だと考えてもらえればと思います。

Microsoft OfficeのWordだと、A4で8枚程度の長さになります。

採点する教官達にとって大変だろうなといつも思いますが、多くの課題はそのくらいの長さのエッセイで提出し、教官達は文章のどこが悪いのかについてフィードバックをくれます。

日本の教育システムではこのような文章を書かせる課題が少ないので、多くの人は読書によって文章力を鍛えているのではないかと思います。

そして社会人になってから書類を作成する時にかなり戸惑いながら書いて、上司に何度も訂正されたりしたのではないでしょうか。

日本の教師が忙しいのは重々わかってはいるのですが、少なくとももう少しだけライティングに関して具体的に学生に教える授業があってもいいんじゃないかなと個人的に思いました。

異なった価値観を持つ友人ができる

3つ目の良かった事は、当たり前ですが、新しい友人ができる事です。

それも全く異なる環境、文化で育ってきた友人なので、かなり新鮮な感覚が得られる事が多いです。

日本のニュースではほとんど報じられないけれど、世界的にみるとかなり大事な出来事がある事に気がついたり、またその逆もあったりします。

そして単純に外国に友人ができると、もし日本が大災害などで住めなくなったとしても、海外で助けてくれる人がいると思うだけで心強く感じられます。

後悔した事

事前の英語学習が予想よりも重要

ここからは留学をして後悔した事を上げていきたいと思います。

まず第一に事前の英語学習です。

多くの英語圏の大学や大学院はIELTTSで6.5点以上の点数があれば入学可能です。

この点数があれば入学後頑張れば問題なく卒業できるという目安になっています。

しかしあくまで卒業が可能な目安ということで、授業に確実についていけるレベルでは全くないという事をわかっておくべきでした。

私自身は働きながらIELTSの勉強をしていたので、6.5点取れた時はかなりの達成感を感じ、これであとは大学で授業を受けていれば自然に英語が身について3、4ヶ月もすれば完璧に英語が聞き取れるようになるだろうと甘くみていました。

しかし実際は英語技能試験の英語や、オンライン英会話の英語はネイティブが実際の日常生活で使用している英語よりもゆっくりはっきり話されている場合がほとんどなので、実際の英語の授業についていくのはかなり大変でした。

そして海外大学では自分で学習して授業で補うという考え方が一般的なようで、授業準備として読んでおく資料が膨大にあり、予習をするのだけでも一苦労でした。

さらに、上で書いたように、課題がほとんどエッセイなので、英語のライティングでいちいち言い回しを調べながら文章を書くのはかなり時間がかかりました。

事前の英語学習をもっとしっかり行なっておけば、授業の理解度も上がり、課題でももっと良い点数を取れたのではないかと思うととてつもなく後悔しています。

授業の内容がほとんど聞き取れなかった時は、何のために高い授業料を払ったのかとショックを受けてしまします。

これから海外大学への留学を目指している方達にはぜひ十分に英語の学習をしてから留学する事をお勧めします。

金銭的な負担

社会人の留学を考える時に一番問題になってくるのが金銭的な不安ではないでしょうか。

日本で働きながらオンライン留学するのであればそれほど問題はないでしょうが、多くの人は直接現地に行って大学に入学するのが一般的だと思います。

私ももちろん貯蓄はしっかりとしていましたが、それでも予想外の出費があることを考えると、留学中に収入が止まるのはかなり不安です。

海外留学を支援する奨学金制度は多くの種類が紹介されていますが、金額はやはりそれほど多くありません。

大都市の大学に入学して、学生寮がいっぱいだった場合は家賃も高く、金銭的な不安はどうしても拭えないと思います。

そのため、留学中でもできる副業を留学前から始めておく事を私はお勧めしておきます。

具体的には現在私が行なっているようなブログの作成や、その他にもYoutube動画の配信、技能があれば動画編集、プログラミング、ウェブデザインなどが候補として挙げられます。

海外で行うのはなかなか難しいと思いますが、せどりも海外からできればかなりのアドバンテージになると思います。

留学中は日本の大学との違いや、海外での生活について多くの発見が土地ごとにあると思うので、自分が気づいた事を発信していくことでそれをお金に変えていく事が可能です。

日々得られる新しい発見をブログやYoutube動画で配信しながら収入が少しでも入ってくれば留学中の金銭的不安が少しでも解消できると思います。

もちろん日本にいる間に副業で大きく稼いで、留学中は勉強に集中するというのもアリでしょう。

いずれにしろ、慣れない環境でストレスを溜めながら留学生活をおくっている時にお金の心配をしなくて済むのはかなり大きなメリットです。

これから留学を考えている方は少しずつでもいいので、日本にいる間に副収入の目処を立てておくことをお勧めします。

副業と言われてもそんなのわからないと言われる方もいると思いますが、現在ネット上には副業に関する情報がいくらでも落ちているので、自分に合った副業を探してみることをお勧めします。

一つだけ私がお勧めするとすれば、Youtubeで動画が配信されている「リベラルアーツ大学」で情報を得ることをお勧めします。

こちらのチャンネルはお金に関する多くの役立つ情報を発信しているチャンネルです。

このチャンネル内では副業についてもお勧めを具体的な方法も交えてしっかりと紹介しているので、自分に合った副業を探すことも可能です。

金融リテラシーを高める目的でもかなり有用なYoutubeチャンネルなので、一度見てみることをお勧めします。

以上が私が留学をしてみて良かったと感じた事、後悔した事でした。

他にも良かった点はいくつもありますので、また機会があれば記事にしてみたいと思います。

今回の記事が留学を目指している方達のお役に立てれば幸いです。

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