海外大学院留学までの道のり

勉強全般

海外留学や海外勤務は、英語学習者であれば必ず一度は考えたことがあるのではないでしょうか。

私は大学生の頃から漠然と外国に憧れを持っており、社会人になってから海外留学を真剣に考えるようになりました。

きっかけは仕事が忙しすぎて体に不調をきたし始めた事でした。

仕事柄当直をする事は免れないため、病院内での拘束時間が長く、土日も働いている事が多く丸一日休める日がほとんどない状態でした。

そんな時にふと自分がやりたい事は今後この生活を続けていてできるのか?と思うようになりました。

医師の仕事は基本的に定年制ではないため、働こうと思えば体が続く限りいつまででも働き続けることが可能です。

そのため、海外留学や海外移住はこのままではいつまで経ってもできないなと気がついてしまいました。

私の勤めている病院は海外留学のプログラムを持っていたり、海外留学経験者が周りにいたわけではないため、自分から決心して動き出さないと自分のやりたいことができないまま人生が終わってしまうと気付きました。

医学は英語圏の方が進んでいる事は医師であれば誰でも知っているので、医学や医療系の勉強のために留学する事は止められることはないだろうと思い、語学留学ではなく医療系大学院(公衆衛生大学院)に決め、上司に相談しました。

幸い理解のある上司だったためすぐに受け入れてもらえましたが、医療業界は人手不足が深刻なので、私のような中堅医師が簡単に長期間留学するのはやはり難しいことだろうなと思いました。

留学に向けて私が最初に取り組み始めた事は情報収集でした。

周囲に総合医をやりながら海外留学した人が全くいなかったため、どの国に留学すべきなのか、どんな準備をすべきなのかが全くわかりませんでした。

そのため、医師で海外大学院へ留学経験のある人の情報などがないかインターネット上で検索し、医師の留学経験談をまとめた書籍がある事を突き止めました。

すぐにその本を購入し、自分と同じ分野に興味を持って留学した医師の体験談を詳細に読み込みました。

本の中で紹介されていた医師はbeoカレッジという東京、大阪、福岡に教室を持つ留学エージェントで英語を鍛え、そこで留学を手助けしてもらったと本で書いていたので、私もすぐにbeoカレッジに入学しました。

入ってみるとbeoカレッジはIELTSやTOEFLのための予備校のような場所で、イギリス人による授業を受け、目標のIELTS、TOEFLEの点数が取れたら留学の手続きを手伝ってくれるというシステムでした。

私は仕事柄どんなに頑張っても週に1回程度しか授業に参加できず、課題もほとんどこなすことはできませんでしたが、それでも1年近くbeoカレッジの授業を受けつつ、自分でもIELTSの問題集を購入して繰り返し問題を解いているうちに、留学するのに最低限必要な6.5点をIELTSで取ることに成功しました。

働きながら英語の学習を行うことはかなり大変でしたが、twitter上などで同じように英語の勉強を頑張っている人たちのツイートを見ながらなんとか1年間頑張ることができました。

IELTSの点数をパスできた後に待ち構えているのが、必要書類の準備でした。

具体的には、大学の成績表、推薦状2通、自己推薦文、履歴書を用意しました。

IELTSのライティングでも長くて250word程度の文章しか書かなかったのに、そこからさらに自己推薦文を英語でA4で1枚程度書かなくてはならず、とても苦労したのを覚えています。

beoカレッジで英語の添削サービスがあったので、準備段階でbeoカレッジはかなり役立ちました。

このサービスがなければ自分で英文校正業者に頼んで、英語を直してもらう必要があったでしょう。

こうして、必要書類を全て揃え、私はオーストラリアのシドニー大学とイギリスの大学4校に願書をオンラインで提出しました。

なぜアメリカの大学を選ばなかったかというと、個人的に銃社会にあまり良いイメージを持っていなかった事と、私の分野で海外の有名大学を卒業したからといって、日本での私の評価にはあまり影響しないとわかっていたためです。

そして、留学中も現在の職場とのつながりを持っておきたいと考えていたため、時差の少ないオーストラリアが最適だったというのも大きな理由です。

ちなみに、永住する予定はありませんでしたが、永住権の取りやすさもオーストラリアが最も簡単だったので、その点でも影響を受けました。

シドニー大学とイギリスの4校に同時に出願し、なんと出願した1週間後くらいにはシドニー大学から合格の通知が届きました。

その後2、3週間の間隔をあけて、イギリスの4校から1校合格、1校不合格、2校が面接試験の連絡がきました。

その時点で私は面接試験は面倒だと感じていたので、すぐにシドニー大学に入学手続きを取りました。

入学手続きはそれほど難しいものではなく、大学から進められた保険会社などの契約を済ませ、比較的あっさりと終了しました。

そして2021年3月からシドニー大学でのオンライン留学が始まったのです。

留学中に驚いたことや、こうしておけばよかったと思うような反省点がいくつかあったので、今後の記事でその点について触れていこうと思います。

現在社会人でいつかは留学してみたいなと漠然と考えている人も多くいる事と思いますが、いつかやりたいという程度の覚悟では結局留学せずに人生が終わってしまう可能性が高いです。

社会人の人は今後どんどん自分の体が衰えていってしまうので、なるべく気力も体力もあるうちに留学する決断をしてしまう事を強くお勧めします。

若ければ若いほど英語の吸収も良くなるので、いつかと言わずに今留学に踏み出す決意をしてしまいましょう。

決意さえしっかり固めてしまえばきっとあなたの人生が変わっていくはずです。

一緒に頑張りましょう。

今回の記事が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。

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